大阪大先導的学際研究機構

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組織・スタッフ

組織紹介

学問分野の多様化が進み、社会との連携が求められている中、組織・社会・国境等の垣根を越えた協働による先導的学際研究をより一層推進し、新学術領域を創成する組織として、先導的学際研究機構 (Institute for Open and Transdisciplinary Research Initiatives, OTRI) を平成29年1月に設置しました。

創薬サイエンス部門

部門長:土井 健史(薬学研究科 教授)

創薬サイエンス部門では、本学で実施されている様々な疾病に関連する基盤研究をより一層充実・発展させ、そこから得られる成果を新規治療薬・診断薬の創出につなげるなど、基盤研究の支援と大学の成果を社会に還元するためのサポートを行っています。また、学内には、企業が有していない創薬に結びつく技術も数多く存在しています。当部門では、これらのアカデミア特有の技術研究の支援、および応用に向けての橋渡しも行っています。
現在、当部門が中心となって開発を進めている研究プロジェクトでは、創薬のみならず、多方面の応用に向けての開発研究が進みつつあります。多くの企業との共同研究から得られる成果を還元して、若手研究者が思いっきり研究を出来る環境作りに、少しでも貢献したいと思っています。

 

光量子科学部門

部門長:兒玉 了祐(工学研究科 教授)

本学におけるフォトニクスや光量子ビーム技術を含めた光量子科学に関する多くのコアコンピタンスを集約・収斂し、我が国の当分野における世界トップレベルの研究開発を圧倒的な国際競争力を持った連携体制のもとで先導するとともに、学術・産業のイノベーションに繋げるため、先導的な技術開発の推進及び分野融合や境界領域を開拓します。また、本学の光量子科学に関する基礎研究の向上や技術基盤の確立(基盤研究)など、国内外の大型研究施設や大学・研究機関との幅広い連携を図るとともに、国内の光科学に関する国内ネットワークと連携しながら、我が国の当分野における連携研究推進の要となる国際拠点を目指します。さらに、光量子科学に関する多様な研究分野を超えた俯瞰力を育てる分野融合的な人材育成の最適な場として利用し、世界に通じる若手人材育成を行います。

 

グローバルヒストリー研究部門

部門長:秋田 茂(文学研究科 教授)

グローバルヒストリー研究部門では、本学における世界史研究に関係した研究者が部局横断的に結集し、研究セミナー・ワークショップや外国人研究者を招聘した国際会議等を通じて、本学をグローバルヒストリー研究の国際的ネットワークの中核に位置づけ、アジア太平洋地域における研究・教育のハブとして、大阪からの国際的な情報発信と人材交流に努めます。特に、文学研究科で平成26年度から設置を認められた「グローバルヒストリー研究」クラスターを中心に、研究・教育のネットワークの強化・拡充に努力します。さらに、グローバルヒストリー研究は、歴史学だけでなく、「日本学」を含めたアジア地域研究、国際関係論、比較文明論、世界システム論、現代経済論など、多岐にわたる隣接諸領域の研究ともリンクしてきます。このような分野横断的で学際的な性格と、高度な国際的コミュニケーション能力を求められることから、既存の分野や領域を超えて国際的に活躍できる若手研究者の育成を行います。加えて、社会貢献として、高等学校歴史教育の改革・改善のため、高校の先生方と共同で、定例の研究会や政策提言を行っています。

 

生命医科学融合フロンティア研究部門

部門長:西田 幸二(医学系研究科 教授)

大阪大学は、基礎研究より得られたシーズを臨床応用するトランスレーショナルリサーチでわが国トップの実績をあげてきました。同時に、このような取り組みの中で、新たな臨床的な課題(クリニカルクエスチョン)も見出されるようになってきました。生命医科学融合フロンティア部門では、このような課題を解決するために、基礎生命医科学と臨床医学との共創によりリバーストランスレーショナルリサーチを推進し、新たな学問領域を創成することを目指します。

 

超次元ライフイメージング研究部門

部門長:永井 健治(産業科学研究所 教授)

ミクロやマクロな空間スケールに特化した従来のバイオイメージング研究は数多くの重要な発見をもたらしてきたものの、ミクロな細胞と、より高次なマクロシステムの間には細胞数で103~106に及ぶ大きなスケール分断が存在し、しばしば、相反する結果が生みだされることが従来から知られていました。このミクロとマクロのパラドックスを解消し、より包括的な生命現象の理解に迫ることは、生物学はもとより、医学・薬学・農学など様々なライフサイエンス研究領域の発展に欠かせません。それ故に、分断されたミクロとマクロの狭間は、ライフサイエンスにおける重要な未踏領域であり、その狭間を階層横断的に計測・解析可能なトランススケールイメージング技術の開発が希求されていました。超次元ライフイメージング部門では、大阪大学が世界に先駆ける1分子蛍光イメージングや組織全細胞イメージング、蛍光・化学発光プローブ技術、イメージ画像解析技術、ビッグデータ解析技術などを有機的に統合し、同一標本において「木も観て森も観る」世界で唯一無二のバイオイメージングデバイスの開発を目指します。これを共同利用機器として広く開放し、健康長寿社会の形成などに資する研究を推進します。

 

産業バイオイニシアティブ研究部門

部門長:福崎 英一郎(工学研究科 教授)

産業バイオイニシアティブ研究部門では、命の源である「食」と、命を守る「バイオプロダクション」に焦点を当てます。「食」については、フードメタボロミクス、植物ゲノム編集をコアコンピタンスとして、「安全・安心」を担保し、フードロスを低減するとともに、「美味しさ」を科学し、21世紀のフードテクノロジーの基盤になる技術を開発します。「バイオプロダクション」については、微生物有用物生産技術のさらなる高度化に加え、抗体・ワクチン等のバイオロジック医薬品生産やiPS細胞生産の実用的技術開発を行います。我々の研究は環境への配慮を行いつつ、SDGsの趣旨を推進するものです。また、産業界との連携を深めるとともに、東南アジアを中心として強固な国際交流ネットワークをさらに発展させ、産業バイオ若手研究人材を育成したいと思っています。

 

触媒科学イノベーション研究部門

部門長:鳶巣 守(工学研究科 教授)

触媒科学は、化学・物理学・生物学に亘る学際色の濃い学問分野です。次世代触媒科学においては、量子化学計算に基づいた緻密な触媒設計や反応機構解析、ビッグデータを活用したデータ科学的アプローチによる触媒開発など、より広範な学問分野間の新しい連携がより一層強く求められています。開発された新触媒を活用した新材料の開発を加速するという観点から、材料科学研究とのシームレスな連携も重要です。本部門では、世界を先導する大阪大学の多様な触媒科学研究者と、計算化学・データ科学・材料科学の研究者を有機的に繋げるための分野横断組織を構築し、触媒科学における学術の頂点を究める革新的な研究を推進します。

 

暮らしの空間デザイン
ICTイノベーションセンター(i-CHiLD)

センター長:下條 真司(サイバーメディアセンター 教授)

暮らしの空間デザインICTイノベーションセンターi-CHiLD(ICT innovation Center for Human-centric Living Design)は、政府が推進する第5期科学技術基本計画「超スマート社会」(Society 5.0)のうち、「人々が暮らす空間」に焦点をあて、IoTで全ての人とモノがつながる中、誰もが快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる人間中心の社会を構築することを目指し、産学共創の場として、2017年7月に設置しました。
果たして、このセンターでは、どのような産学共創を行うのでしょうか。
産学共創の第一弾として、大阪大学の先進的な情報科学分野の知見とダイキン工業が持つ空調技術や産業技術の幅広いノウハウを結びつけ、世の中に新たなイノベーションを生み出そうという試みとして、研究ユニット「ダイキン情報科学研究ユニット(Di-CHiLD)」を設置しました。空調は、近年飛躍的に発展するAI や IoT との融合により、暮らしや産業に新たな価値を創造できる領域として大きく期待されています。この研究ユニットでは、大阪大学の研究者とダイキン工業の技術者が、暮らしの空間や産業における「快適性・生産性・経済性・安全性・環境貢献」をテーマに研究成果の早期実用化を見据えた共同研究を行います。これらの研究成果は、2021年に箕面船場阪大前に開校予定の箕面新キャンパスに未来空間として実装予定です。
このような「人々が暮らす空間」をテーマに多くの企業と共創活動を通じて、未来づくりの共創を行うことがこのセンターの役割です。多くの企業参加を期待しています。また、本センターでは、昨今のICT、人工知能の飛躍的普及に合わせ、社会人教育として、AI人材養成プログラムを提供し、全ての産業セクターにおいて研究スタイルの変革につながることを期待しています。是非、AI人材養成に興味のある企業は、お声がけください。

 

共生知能システム研究センター

センター長:石黒 浩(基礎工学研究科 教授)

情報化社会の次に来る、知能システムと人間が共生する社会の実現を目指して、知能ロボット研究と認知・脳科学研究等が融合した基礎研究に取り組みます。本センターのミッションは、人間に親和的な知能システムを実現し、人間とロボットが共生する社会を実現することにあります。この目的を達成するために人間や人間社会のマクロな性質を理解する新たな手段として、知能ロボットに代表される知能システムの開発に取り組み、人間の基本問題である知能、身体性、マルチモーダル統合、意図欲求、意識、社会関係等の解明及び社会実証研究を展開します。
人間をモデル化し構成的に理解するための人間に酷似したアンドロイドや、人間と関わり人間のパートナーとなるロボットを実現する知能ロボット研究、その知能ロボットや情報システムを用いて、知能や身体性等の人間の基本問題の解明を目指す認知・脳科学研究、人間とロボット等の知能システムの複雑な社会的関係を計測・解析するセンシング研究、そしてこれらの大規模な社会実証を可能にする情報ネットワーク研究と、さらには人間や社会と技術の関わりを考える社会・倫理・哲学研究の5つの研究グループが密に連携して取り組んでいきます。

 

量子情報・量子生命研究センター

センター長:北川 勝浩(基礎工学研究科 教授)

量子情報は量子物理学と情報科学・計算機科学との学際融合領域として発展し、量子暗号、量子コンピュータ、量子シミュレータなど、古典物理学に基づく現在の情報通信・情報処理技術を凌駕する量子技術を生み出しつつあります。また、渡り鳥のコンパスや光合成など生命でも量子現象が発見され、量子情報と生命科学の学際融合領域として量子生命科学が誕生しました。量子情報で生まれた「量子もつれ」などの新概念は、ブラックホールからミクロな量子多体系、生命までを繋ぐ共通言語として、学術のさらなる融合・深化の触媒として期待されます。
量子情報・量子生命研究センターは、量子コンピューティング、量子情報融合、量子情報デバイス、量子通信・セキュリティ、量子計測・センシング、量子生命科学の6つの研究グループから構成され、それぞれの分野の研究を発展させるとともに、これらの分野間および他の学問分野との学際融合研究を推進します。また、国際的な量子イノベーション拠点として、海外の研究拠点との交流を推進するとともに、人材育成から社会実装まで担います。

 

分子光触媒共同研究部門

大久保 敬(教授)

石油、天然ガスなどの枯渇が顕在化した現代において、化石資源を有効利用する技術の開発は最重要課題の一つです。このような化石資源は長年かけて光合成で二酸化炭素還元によって得られた物であり、われわれはそれを必要に応じて部分酸化することによって石油化学製品、ファインケミカルへ変換し生活に利用しています。このような炭化水素の部分酸化技術はすでに実用化され、その多くは高温・高圧・重金属酸化剤を必要とするために莫大なエネルギー消費を伴うことが問題です。本研究部門では大学と化学または製薬系企業と共同して、高エネルギープロセスを分子光触媒による低エネルギープロセスに置き換え、新しい化学反応、新規機能性物質の創出を行います。すなわちグリーンケミストリー、サステナブルケミストリーの観点に基づいた反応設計を行い、化学だけにとどまらず、薬学、医学など広範多岐分野に渡るイノベーションに繋がる研究開発を行っています。これにより21世紀の最重要課題である地球環境エネルギー問題の根本的解決を目指します。

 

BIKEN次世代ワクチン協働研究所

協働研究所長:松浦 善治(微生物病研究所 教授)

新型コロナウイルス感染症やエボラ出血熱の猛威、新型インフルエンザのパンデミックなど、病原性ウイルス・細菌による感染症は、未だヒトの健康維持における脅威です。さらに、ワクチンの存在しない感染症や、ワクチンが存在してもその効果が不十分なものが多数存在しており、感染症に対するワクチン開発は、先進国・発展途上国を問わず、世界的な急務となっています。
「BIKEN次世代ワクチン協働研究所」は、これらの課題に取り組むべく、従来の概念にとらわれない新たな発想を基盤とした次世代型ワクチンの開発研究を推進するべく設立されました。大阪大学微生物病研究所最先端感染症研究棟を拠点に、各分野の専門家とのネットワークを介したオールJAPAN体制で、日本発・世界初の次世代ワクチンの開発研究を展開しています。
幅広い先進的な研究インフラを備える多面的な産学協働活動展開の拠点として、多くの研究人材の交流・協働による融合、共創を生み出し、ワクチン開発及び研究成果の産業への活用化が期待されます。